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第34章、ニホンイシガメ・・・罪を背負わされし者
 
第34章、ニホンイシガメ・・・罪を背負わされし者_b0079508_272450.jpg
これほどのカメが我が祖国にいる事を誇りに思わなければ、カメが好きとは言えないだろう。ニホンイシガメにはそれほどの魅力が十二分に存在する。私の中でのニホンイシガメは幼き日に、故郷で戯れた楽しく、切ない思い出の中に存在する。それは今思えば何でも無い事で悩み、また小さな事で喜びを感じさせてくれた初めての愛玩動物だったのだろう。そんな思い出のニホンイシガメも大人になって飼育環境を冷静に分析し、マニア的な目で見た時、これほど繊細で、癖のある種なんだと言うのを感じずにはいられません。多分多くの飼育者は、一度はこう思う事がある・・・、
 
  国内に生息しているにも関わらず難しい?なんでこんな事になるんだろう?・・・と。
 
 国内に生息していながらその多くは下流域の池や沼ではなく、どちらかと言えば川の中流域や上流域に近い環境に生息しています。餌は雑食性で冬眠もできる万能型。この一見弱点の無いかのようなタイプでも、まず飼育者が経験するのは、手足や顔までにはびこるカビの様な黄色みを帯びたものの為、カメが餌を食べず衰弱していく様子でしょう。これは子ガメの方が陥りやすく死に至る事もよくあります。大きなアダルト個体でもそれは起こりなかなか厄介な存在なのです。この水カビの様なもは一体何なのでしょうか?

 これ、実はカビでは無く、細菌性皮膚炎なんです。イシガメの皮膚はバクテリアのいない水質ではこの細菌類が増殖しやすくすぐに犯されてしまいます。本来流れのある河川などでは他のカメよりも皮膚へ細菌が付着する事は少ないのですが、止水のケージなどで飼育するとあっという間に付着していきこの様な事が起こります。またイシガメの皮膚は泥の中に生息している細菌、又は汚い水で生息できる細菌、又生息領域に存在しない細菌への抵抗力が少ないと言えます。これは生息領域を考えれば当たり前の事なんですが、なかなか気付かない落とし穴でしょう。この様な理由でイシガメは飼育が難しいと感がえる方が正しいと思います。

 ではどうすればうまく飼育できるか?これは実はすごく簡単な事で、細菌性皮膚炎は熱帯魚の薬(エルバージュ)なんかで簡単に治せちゃいます!薄めた薬水で水温28度前後にすると2~3日で細菌は全滅してしまいます。これを発病の度に行ってあげれば本来カメが持っている免疫力により皮膚に抗体ができて、この細菌に対応する皮膚が形成されます。そうなれば通常の日本の水道水でもバージョンアップした皮膚には細菌が付着せず簡単に飼育が可能になるんです。他のカメでも同じ事は起こるのでこの方法は覚えておいても損は無いでしょう!

 これさえクリアーできれば誰でも簡単に飼育できる最高の相棒にできる事は言うまでもありません。大きなペアを揃えればブリードも可能で幅広く楽しむ事が出来る最高の日本のカメなのです。イシガメは苔むしたごろた石に擬態した色合いをしている為、美しい甲羅の色彩をめでる事もまた一興!日本の和をそのままカメにした、まさに和製爬虫類。いや~ほんと最高!

 しかし最近は環境破壊などの理由で生息数は激減していると言う悲しい現実も存在します。ニホンイシガメを考えた時、国内でどの様な環境破壊が行われ、なぜ生息数が激減していくのかを爬虫類飼育者は考えないといけません。身近なところで行われている事が、今まさに世界各地で同じように行われ、生き物達は悲しい運命をたどりつつあるというのが現実です。世界で起こる事はどうにもならなくても、身近で行われる環境破壊は日本に住む私達がどうにかしないといけない問題です。ニホンイシガメはそれを私達に教えてくれているのかもしれません。大人になった今、何かできる事を考えよう!そしてやろう!そう思います。
 
by kanrep | 2010-02-24 02:08 | 私的バイブル集
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