第29章、ベニマワリセタカガメ。Pangshura tentoria circumdata
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昔からセタカガメと言えばこのベニマワリが一番ポプュラーなカメでした。
今ではアッサムなどにおされて少し影を潜めているような感じですが、このベニマワリセタカガメと言う種類には今でも頭を抱えている飼い主さんも多いことでしょう。
この種はかっこよさや手ごろな値段で人気があり多くの人が一度は飼育されているようなタイプですが、ほとんどのベニマワリが死んでいるのはないかと言うぐらいに大きなアダルト個体を目にすることはありません。
と言うのも実際大きくするのが非常に難しいと言っても言いぐらいに成長が遅い事と、体質的にデリケートな部分が介在しこの様な結果につながっているものと思います。
植物質の餌を主色とする生き物では起こりやすい傾向なのですが、それに肌や甲羅の質も日本の硬度の高い水質にはどうしてもなじまないのが主な原因です。 ベニマワリが生息している環境は主に池や水の流れが弱い場所で、この様な場所は水質の大きな変化が起こらないことで弱酸性に大きくかたよる事が多いので、必然的に軟水を好みます。 このやわらかい水の再現が飼育下では必要で、熱帯魚を飼育されている方なら理解できると思いますが、いわゆる熱帯魚が元気に飼育できる水がベニマワリセタカが飼育できる水です。しかしながら爬虫類しかやられていない方には理解しがたい事だと思います。綺麗な水でなぜ死ぬの?という疑問はその水質を知る事が重要です。この軟水を作ることができれば肌の角質を壊すことが無くなり、水カビに浸食される事も防ぐことが可能になります。甲羅が軟化する現象もこの水質の不一致も関係し、なおかつ植物食が栄養の吸収を遅らすことで起こっていると思います。植物の繊維質は栄養吸収に非常に時間がかかる事はリクガメでも良く知られています。ベニマワリはまさに水の中のリクガメと思っても良いかもしれません。
こういったことで絶対的に発病しやすいベニマワリですが水カビが発病してしまっても熱帯魚の細菌性の薬で薬浴することにより完治はするのですが、この時気を付けなければいけないことが、薬の強さです。
先に述べたように硬度の高い水では角質を壊している為、強めの薬では麻痺や死を誘発してしまう恐れがあるので極力うすめでの使用をお勧めします。これらの問題をクリアーして環境作りに専念していれば壊れた角質も日本の硬度になじみ日本仕様の肌を作り出すことができます。これがこのベニマワリセタカガメに対する重要なトリートメント作業だと思います。長期飼育をおこなうにはこれは必須条件で、このうえで次の飼育法を進めていかないと難しいでしょう。意外とバスキングをするカメであると言う事はそれだけ紫外線が必要だと言う事につながるのでメタハラなどを照射するのはお勧めです。リクガメの事を考えれば草食ガメのベニマワリも同じような骨格形成がおこなわれていると思われます。成長が遅いのはこれに尽きるのでしょう。
これらの事が出来ればちゃんと成長しペットとしてのセタカガメとして堂々と飼える種になります。ほっぺにピンクの紅をぬり愛らしい顔つきでありながら、背中はとがった見た目に面白いベニマワリは飼育者の心をつかむのは当たり前です。大きくなれば背中の突起は無くなり気味にになりますがそこまで育てられればどんなミズガメでも飼育できるぐらいのレベルアップはしている事でしょう。そんな色んな意味で深いこのベニマワリセタカガメを極めてみるのもカメマニアとしては必須でしょうね!
様々な事を教えてくれる強者です。
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by kanrep | 2009-03-29 00:37 | 私的バイブル集
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