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インドネシアからの一通の電話。何気ない知らせかと思いきや、頭を混乱させるような物言いが気持ちを髣髴させる。
体に三本のキールが棘状に走る蛇、蛇ではなくて龍そのものではないか。様々な情報網を駆使しながら調べて調べて調べまくる内に、1匹のヘビにたどりつく事ができた。それがXenodermus javanicusだった。大昔の記載論文によると全長約60センチ前後、雌雄では大きさにそれ程変化はなく、日中は水際の土の中を生活の場所とし、夜間地中から這い出し、カエルのみを捕食する。基本的に夜行性と言う事である。産卵期である雨季になると、白い卵を2〜4個産み落とし、2ヶ月ほどで孵るそうです。この種の生息範囲のほとんどが、標高1000メートルを超える山中であるらしいこと。水の近くの耕作地の地表約5センチから10センチの場所に生息していること。これらの点からほとんどミミズの生息環境に非常に似ている蛇であることが解ります。これらの環境を、この日本の飼育環境で再現する事ができれば、飼育可能と言うことになるが、現状では未知数です。捕食しているカエルも、決まった種類のカエルしか食べないのかどうかは解りません。飼えるヘビと言うよりも飼いたいヘビだと言う事しか出来ないのが現状です。
しかしながら、飼える飼えないと言う事よりも今回姿を見せてくれたことに感謝したくなるような生き物であることに違いありません。今後の入荷でこの種を飼育される人は、生死を越えた楽しみを味わえることでしょう。170年もの大昔に記載がなされたこんな種が、知る人のほうが少ないとは意外な事です。
2007/06/25
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